与那国方言(与那国島)
南西諸島の八重山列島にある与那国島。日本の一番西に位置する島です。放牧された馬や牛がゆったり歩くのどかな風景の中で、この島独自の文化が育まれてきました。与那国島の中学校では、島の文化を伝える授業が活発に行われています。郷土学習の授業で講師を務める前黒島さんは、与那国の言葉で演じる狂言・キングイの魅力を伝えることで、郷土の文化と言葉、両方に親しんでもらえる、そんな思いで10年以上もの間、子ども達にキングイを教えてきました。
与那国民俗資料館の館長を務める池間苗さんは、7年かけて「与那国ことば辞典」を作り上げました。表紙に書かれている象形文字は「カイダ文字」といって、与那国島では明治時代になるまで使われていた島特有の文字です。与那国民俗資料館には、島の文化を今に伝える民具の数々が並んでおり、説明し始めると止まらなくなる苗さん。与那国島の昔の言葉や生活を知る苗さんは、これからも郷土の魅力を伝えていくことでしょう。